全身の発しんで外出できない・・・梅毒を甘く見るべからず

  • 梅毒は油断大敵

「梅毒」は日本では近年若者を中心に増加傾向にあり、厚労省も注意を呼びかけています。梅毒というとあまりにも聞き慣れすぎていて、年頃になればみんな一度は感染するもの、感染しないのはモグリだといわんばかりの若者もいるようですが、それは大きな間違いです。

特に家庭環境に問題があり、狭いグループ内の人間関係が全てのような若者は、やや幼稚で視野が狭い傾向がみられます。「梅毒は病院へ行かなくても治る」、「イソジンを飲めばそのうち治る」のような仲間内の情報を信頼し放置してしまうケースもあるようです。

おそらく、言い出した張本人が病院へ行くお金がない、みんな同じ状態でいたいというような共同体の崩壊を恐れているのであろうと考えられます。こういうときに、信頼できる大人が一人もそばにおらず、心配してくれる大人もいないのは本人たちはもちろんですが、社会にとっても大変なリスクです。

 

  • 梅毒だからといって病院へ行くのは恥ずかしいことではない

もし、あなたの周りに少し帰宅が遅いような、家庭環境が大変そうな若者がいたら見かけたときに「からだは大丈夫?」、「困ったことがあったら言ってね」などと声をかけてあげましょう。こちらから声をかけなければ、まずあちらから相談されることはありません。

梅毒は、全身性の疾患です。感染して2~3週間後にリンパ節炎や皮ふ症状が現れます。大人であれば、この段階で病院や保健所に検査に行くと思います。保健所は無料で検査を行っているのみですから、症状があるのであれば病院へ足を運んだほうが話は早いです。

大人でも保健所で無料で検査を受けられることを知らないケースは珍しくありませんから、若者は尚更です。さまざまな電子機器を駆使している割に、足元のこととなると情報難民なのです。察しがついてもついていなくても、保健所の場所や検査してくれる病名などを書いたメモをそっと渡してください。

 

  • 梅毒で姿を見かけないのは寝たきり状態?笑えない話

梅毒は治療しないと段階的に進行し、極めてまれですが死に至るケースもあります。初期症状は、陰部や口腔内、唇にしこりができたりしますが、よそ目にはなかなか分かりにくいかもしれません。

感染して3ヶ月~3年ほどの間には、全身のリンパ節が腫れたり、関節痛、発熱、倦怠感、そして「バラしん」とよばれる全身性発しんが出たりします。赤い発しんが手足の裏から全身に拡散し、顔にもできますから、ひと目で健康な状態でないことは明らかです。このバラしんは治療しなくても1ヶ月くらいで消えますが、自然に治ったわけではありません。

かなりお節介なような気がするかもしれませんが、バラしんのせいで家から出られない状態なのかもしれませんし、最近見ないなぁと思ったら一度チャイムを押して生存の確認をするくらいはしても良いのではないでしょうか。他人の心配をしている余裕などないと突っぱねずに、考えてみてください。